「四つ葉のクローバー」
第6話:「少年の名前」
授業が終わり、私は帰ろうと席を立った。
「ねぇ」
少年が声をかけてきた。
「…はい。何ですか?」
冷静に返事をしたけど、突然声をかけられて、内心ドキドキしていた。
「あの、今度お礼がしたいんだ。シャーペン拾ってくれたお礼…」
「え…そんな、いいですよ…」
(シャーペン拾っただけでお礼がしたいなんて…)
「とにかく…名前教えてくれない?」
彼があまりにも真剣な表情をしていて、私は笑顔で答えた。
「私は、篠崎美奈。貴方は?」
「俺、神山淳也。宜しく…」
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