小さく短い恐怖 4/3更新


第2話:『Kと俺 その1』


 霊感の極めて強くのっぽなKと霊感のまったくなくチビな俺はいつも一緒にいた。

ある日の学校から帰り道でのこと。
瓦屋根の家を通り過ぎたあとKがこう言ってきた。
「さっきの家で葬式やってただろ?それで庭に何人か喪服を着た弔問客がいたんだが、その中に一人だけ私服の老人がぼーっと立っていたんだ。でも誰もその老人に気付いていないようだった。おそらくあの老人は幽霊であの葬式は老人のものだったんじゃないだろうか。まだ自分が死んだことがわかっていないのだろう、きっと。」

俺には庭に立っている老人しか見えていなかった。


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