Dreames(夢.少女を改題)


第16話:夢.夢


気が付くと、健は夕暮れ時の公園のベンチに座っていた。
『夢か』
彼は辺りを見渡す。風が一筋拭いたような、一人の家にかえるか、あのまま周一君を見殺しにした方がよかったのかな?自問自答して家路につく、彼の家の近くの川には鴨が鳴いて子供を連れて泳いでいた。自分もあのささやかな幸せが欲しかった。しかし娘の不幸は見たくないし、だが結婚してから、行き来の無い娘の為に自分を犠牲にする必要もなかったか。彼は思いに囚われ、暗い自宅の玄関を開け、と思ってたら、部屋に電気が点いていた。
誰?玄関を開けると、そこに美代子がいた。
「えっ?なぜ?」
健は叫ぶ
「なぜって変な人、ここ私達の家よ」
美代子は笑う。
玄関のチャイムが鳴り、見に行くと百合と周一がいた。
「たまに、顔見せなきゃね」
百合が微笑む。
これは夢か?それとも!健は今朝からあった出来事を思う。
夢、夢…人生そのものが、夢かもしれない健はそう呟いた…
 〈完〉


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