Dreames(夢.少女を改題)
第5話:再会して
『あの少女は夢を叶えてくれた。』
健はさっきあった出来事を思い出し、玄関に震えている美代子をそっと抱き抱える。 「どうした、美代子」
美代子は泣きじゃくって健の問いには答えない。
「ここじゃなんだ家に入ろう」
健は美代子と居間に入る。畳部屋に美代子を座らせ、自分も座る。美代子はカバンからハンカチを取出し涙を吹き、
「あ、あなたと分かれ、パートで働く事にしたの」 「そのパート先の上司に交際求められたけど、断ったら、次の日から、嫌がらせが始まって、会社休むと、私の住むアパートまで、押し掛けて来るのよ、そして、上司が管理人に有ること無いこと言って、真に受けた管理人がアパートじゅう話広めて、もう耐えられない」 美代子はまた泣きだした。
「お前も苦労したんだな」
健も今日リストラされた事を思い出し、なにか切なくなってきた。
と美代子の後ろにあの少女が立っていた。
「あっ、いつからそこに」
健が少女に言う、美代子は健の話しかけた後ろを見た。
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