遠い世界〜魔法界〜


第11話:運命


今日は天気がいい。季節は夏。外は日中で、とにかく暑く、あちこちで蝉が鳴いている。
夏休みなのもあるけど、外に出る気など全く起きない私は、便利な電気製品に身を委ねつつ、漫画を読んでいた。
「秋。アイスと冷やし中華のキュウリ買って来て。」
そう残酷な言葉を投げ掛けたのは、母。
「やだ。車で行けば?」
私は漫画から目を話さず、そう返事をする。母は車という手段があるけど、私にはない。そういう意味を込めて言った。

しかし五分後、母と言い合って、私は徒歩で買い物。自転車はこの間私の失態で盗難にあったのだ。
車は修理に出していたらしい。夏休み中、滅多に外に出ないので気付かなかった。そして、母はこれから庭の草むしりらしく、断然買い物方がいい。というものであった。

日焼け対策万全で近くのスーパーへ行く途中、隣から声が聞こえた。
「なんで、私も行かなきゃ行けないの?」
妹、千杖の声。ベッドで携帯をいじっていたのを、連れてきたのだ。本能で不公平だと思った私は、そういう手段にでた。

暑くてお互い無言だったが、気が付けばアイス片手に公園に向かっていた
きっと思考回路が同じせいなのだろう




この先に何が待っていようとも知らずに…


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